"ガボット ゴセック作曲"の演奏方法のポイント3
★重音は、軸となる音を大切にしましょう。
重音は、どちらかの音が軸となる音でもうひとつは飾りの音です。両方の音が重要ですが、軸となる音をはじめに練習したり、演奏中も意識して弾くと良いでしょう。
★16分音符の速いスラースタッカートは、音程練習、スラースタッカート練習を別々に練習しましょう。
軽快なスラースタッカートがたくさん出てきます。音とりの練習と、弓の練習を分けて行いましょう。それぞれができてから合わせて練習するようにします。
動画で解説
楽譜
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解説
重音は軸となる音の音程をしっかりと確認しましょう。3度の重音は透明な、透通った音になります。少しでもずれると濁った音になりますので直ぐに解ります。
17小節目の頭の重音は、1,2拍目では、下の音のA線の”レ”の音が軸となる音ですのでしっかりと音程を取りましょう。音が取れたら、E線に3の指の腹が触れないように、しっかりとトンネルをつくって、E線の1の指”ファ”を押さえましょう。
3,4拍目は、ポジションチェンジをして、サードポジションでA線の4の指”ソ”の音が軸となる音ですので、これをしっかり音程とるようにしましょう。重音にするには、4の指(小指)の腹がE線に触れないようにトンネルをつくるようにしないといけません。少しストレスのかかる小指に形になりますが、うまくトンネルが作れるように練習しましょう。
弓は弾く場所を、少し指板(しばん)の近くの方に持ってきて、弓を早めに運ぶようにすると重音が弾き易くなります。
18小節目と19小節目の重音は、押さえる指の位置関係をうまく利用しましょう。
”ファ”(A線の3の指)と”レ”(E線の4の指)のように、隣の弦で指をくっつけて押さえる位置関係が続きますので、音を外さないためにもひとつ前の音の指の位置ををうまく利用しましょう。
24小節目以降に出てくる16分音符のスラースタッカートの練習のコツは、まずスラーだけにして音程の練習をしっかりして音が取れるようにします。次ぎに、弓だけの練習でA線とE線をスラースタッカートで弾く練習をします。両方を別々に行って、それぞれができるようになったら合わせて練習しましょう。
スラースタッカートは、弓自身を弦の上でバウンドさせて、その跳ね返りを右手で軽く制御して速いスタッカートを実現する方法です。弓の跳ね返りは、弓元が小さく、弓先に行くほど大きくなります。自分がコントロールしやすい場所を見つけてください。
また、スラーですので、弓をバウンドさせることに気をとられて、弓をダウンさせることを忘れないようにしましょう。弓は少しですがダウンさせて弾きます。
一番最後は、ピッチカートで締めくくります